先月、久しぶりに映画館でふつーの映画を観てきました。(この数年、娘の付き添いでポケモンだのコナンだのハリーポッターばかりだったもので。。。)
観たのは、「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」。
原作は、アメリカの月刊紙「フィラデルフィア・インクワイアラー」紙の人気コラムニスト、ジョン・クローガンが自分の愛犬マーリーのことを書き、全米で200万部を超えるベストセラーになり世界中で読まれているエッセイ。
一般の人が書いた動物の話は一読したときは感動するけれど、何度も読もうと言う気はあまり起きませんが、これは違いましたね。さすがにプロの書き手だけあって、描写力が違います。素人さんのようにストレートに悲しいとか、感動したとか文中に書いても、読者を感動させることはできない。読者の目の前で全ての出来事が起こっていると錯覚させるような臨場感のある描写力で場面を積み重ねていくからこそ、本当に人を感動させることが出来るのだと思います。
私は活字中毒で年間数百冊の本を読みますが、これはその中の数少ない本物だと言える一冊ですね。
映画の「マーリー」は、正直期待半分、不安半分って言ったところでした。
昨年の「犬とわたしの10の約束」が、見事に期待を裏切ってくれたもので。(日本人がつくるとやっぱりこうなる!という典型でした。。。)
だいたい原作に思い入れが大きすぎると、えてして裏切られるものなんですね。
でもこれは違いました。
さすがに2時間以内という制約が付くので原作の全てを描写することは出来ませんが、一組のカップルが結婚した当初から、マーリーというラブラドールの仔犬と出会い、子供たちが生まれ、キャリアや子育てで悩みながら、家族として親として成長していく13年間を、小さなエピソードをたくさん積み上げることによってしっかりと描ききっています。
決して日本のものようにお涙ちょうだいになっていない。笑って、そうそうとうなづいて、レトリバーの飼い主には大きな安心を与えてくれて(笑)、最後はちょっぴり(?)泣いて。。。
動物物というジャンルでなく、どこにでもいる普通の家族の映画です。
まだ観ていない人もいるでしょうから、内容についてはこれ以上書きませんが、
この映画のキャッチフレーズは、こうでした。(確かに内容を的確に表していますね)
「キミは、ぼくらの毎日を台無しにして、人生を素敵にした」
もう公開は終わっていると思いますが、DVDででもご覧下さいね。決してはずれないと思いますよ。